判決・和解・公正証書があるのに払われない。ここからが強制執行です。
- 裁判に勝っても、裁判所が自動的に取り立ててくれるわけではありません。相手が払わなければ、次は強制執行の申立てです。
- 強制執行は相手の同意が要らない手続です。「相手が応じない」ことは前提です。
- 判決を取った弁護士が別の事務所でも、ここから引き受けます。
強制執行に使える書類
次のどれかがあれば、強制執行を申し立てられます。
- 確定した判決、仮執行宣言の付いた判決
- 裁判上の和解調書、調停調書、審判書
- 支払督促に仮執行宣言が付いたもの
- 「支払わないときは強制執行を受けても異議がない」という一文(執行認諾文言)の入った公正証書
判決で確定した権利は10年で時効になります。古い判決でも、期間内なら使えます。ただし、確定の時にまだ支払日が来ていなかった分(毎月の養育費など)は、それぞれの支払日から5年です。
何を差し押さえるか
相手の財産の種類で、手続が変わります。
| 財産 | 手続 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 預貯金 | 裁判所が差押命令を出し、銀行が残高の範囲で払います | 銀行名と支店。分からなければ相手の財産が分からない方へ |
| 給与 | 勤務先が分かれば、給与の一部を毎月差し押さえられます | 差し押さえられるのは、一般の債権で手取りの4分の1、養育費などは2分の1。手取りが月44万円(養育費などは66万円)を超えるときは、33万円を超える部分を全部差し押さえられます |
| 不動産 | 競売にかけて、代金から回収します | 不動産の価値と、先に担保を付けている人がいないか。時間と費用がかかります |
| 動産 | 執行官が相手の自宅や事務所に行き、売れるものを差し押さえます | 回収額は小さいことが多い一方、相手に本気を示す効果があります |
払われないときに、まず確認すること
- 手元の書類が、上の「使える書類」のどれに当たるか
- 相手の住所と、口座・勤務先・不動産の心当たり
- 判決の日付(時効の確認)
- 相手が会社なら、会社がまだ営業しているか
この4点が分かれば、何から差し押さえるか、どの順番で動くかを最初の面談で決められます。
相手の財産が分からないとき
強制執行は、相手の財産を特定しないと申し立てられません。心当たりがない場合は、裁判所を通じて相手に財産を申告させる手続(財産開示手続)と、銀行や登記所に照会する手続(第三者からの情報取得手続)があります。詳しくは相手の財産が分からない方へ。
費用
強制執行の申立ては、当事務所の報酬基準どおりです。着手金は請求額を基準にした額の2分の1(判決を取るところから当事務所で受けている場合は3分の1)で、最低5万5,000円(税込)です。報酬金は回収した額を基準にした額の4分の1です。相手の財産を調べる手続を伴うときは、調査の手数料が別にかかります。費用のページに例を書いています。
他の事務所で判決を取った方へ
判決を取った弁護士と別の事務所に依頼することは、珍しいことではありません。前の弁護士との契約がどうなっているかは面談で伺い、必要な連絡の取り方も含めてお伝えします。
よくある問い
判決が古いのですが、まだ使えますか。
判決で確定した権利の時効は10年です。判決の日付と、その後に相手が一部でも払ったかを面談で確かめます。
相手が「払わない」と言っています。それでも進められますか。
進められます。強制執行は相手の同意が要らない手続で、相手が応じないことは前提です。
相手の口座も勤務先も分かりません。
裁判所を通じて調べる手続があります。相手の財産が分からない方へに、3つの手続と順番の組み立て方を書いています。
このサイトでお受けしないご相談
このサイトは、お金を払ってもらう側の方のためのものです。お支払いを求められている側の方(財産開示手続の呼出状や差押えの通知を受け取った方)のご相談は、このサイトではお受けしていません。
初回のご相談は無料です。フォームまたはお電話でお申し込みください。
